栄養ドリンクの飲み過ぎは危険!カフェイン中毒を防ぐには

ここ数年、レッドブルやモンスターエナジーなどのエナジードリンク市場が急成長しています。しかし先日、エナジードリンクの過剰摂取が原因でカフェイン中毒をおこし、20代の男性が死亡するという事故がありました。コーヒーや紅茶なども含まれているカフェイン。どういったことに気をつければよいのでしょうか。
エナジードリンクって何?栄養ドリンクとの違いは?
レッドブルが日本市場に参入して以降、ファッショナブルなイメージ戦略によって若い世代を中心に支持されているエナジードリンク。しかしそれ以前からあった栄養ドリンクとの違いは何でしょう?
- 栄養ドリンクは医薬品や医薬部外品
- エナジードリンクは清涼飲料水や炭酸飲料扱い
- 栄養ドリンクにはタウリンが含まれるが、エナジードリンクはアルギニンで代用している
また、見た目にも違いがあります。栄養ドリンクが主に瓶に入れられているのに対し、エナジードリンクは缶が使われることが多く、ジュース感覚で気軽に飲まれることも多くなっています。
カフェインはどのくらい含まれている?
エナジードリンクにはカフェインが含まれていますが、大抵の人はカフェインと聞くとまずコーヒーを思い浮かべるのではないでしょうか?では、私達が普段飲んでいるものにはどれくらい含まれているのでしょう。
赤のラインは100mlあたりの含有量
コーヒーやエナジードリンク以外にも、お茶やコーラにもカフェインは含まれていることがわかります。 ただし紅茶や緑茶などにはタンニンというカフェインの効果を弱める成分が含まれており、同じ量のカフェインを摂取したとしても、コーヒーなどに比べて影響が少ないとされています。逆にアルコールと同時に摂取するとカフェインの分解を妨げてしまうため、エナジードリンクをアルコールで割って飲むカクテルは影響が出やすく危険性が増すと言えます。
カフェインにはどんな効果があるの?
- 覚醒作用
- 利尿作用
エナジードリンクが疲れたり眠くなったりした時に飲まれるのは、カフェインに覚醒作用があり、眠気を緩和することができるからです。特に眠気防止を謳った商品にはカフェインが多めに含まれています。
カフェイン中毒
短時間に大量のカフェインを摂取すると、カフェインが持っている毒性によって中毒症状を引き起こし、以下のような症状が出てきます。
- 眠れなくなる
- 吐き気がする
- 落ち着かない気分になる
- 動悸や不整脈
- 幻覚や幻聴の症状がでる
どのくらい摂ると危険なの?
冒頭の事故のようなケースは非常に稀なことで、日本でカフェインが原因による死亡が確認されたのは今回が初めてのようですが、海外では同様な事故が何件か発生しています。日常的にコーヒーを飲む程度では影響はさほど無いでしょうが、眠気を覚ますためにエナジードリンクを飲む場合は安全とされている摂取量を超えないようにしましょう。
悪影響が出ないとされる摂取量
- 成人 — 400mg/日
- 妊婦 — 300mg/日
- 子供(10歳) — 85mg/日
— 食品安全委員会資料より
成人の場合、ウーロン茶なら2リットル、レッドブルなら5缶までが目安です。
カフェインは危険?どうしたらいい?
カフェインは体内で自然に分解されるので、一日の量にさえ気をつければあまり気にしすぎる必要は無いと思いますが、少し摂り過ぎてるかな、と思う場合はカフェインの量を減らす工夫をしてみましょう。
一日の飲み物の一部をノンカフェイン飲料に変える
- 麦茶
- デカフェ(カフェイン抜き)のコーヒー
- 果物・野菜ジュース類
普通の生活では、カフェインが許容摂取量を超えることはそれほど多くありません。アルコールと同じように、摂り過ぎは悪影響があると理解し、エナジードリンクや栄養ドリンクを飲む場合でも適正な量に留める、といったことを心がければよいのではないでしょうか。